合同会社と株式会社の違い | メリットとデメリット

独立開業にあたり、個人事業主、合同会社、株式会社など会社の形態をどうするか悩まれると思います。

結論からいいますと個人事業主に毛が生えた程度の規模であれば、絶対に合同会社にするべきです。

株式会社にするメリットがありません。合同会社のほうがメリットだらけです。


1) 個人事業主という選択は無い
商売を始めようと思っているなら、個人事業主という選択はないです。最初にそこだけ触れさせてください。

税金のことを考えすぎていないでしょうか?
払うモノは払いましょう。
この考え方は商売を始めるうえですごく大切です。

まだ儲かってもいないのに、儲かったらどうしよう。税金たくさん取られたらいやだなと考えても疲れるだけです。

いっぱい儲けてそれに対して適正な税金を納めればいいだけです。
税務署に怯えながら商売を続けますか?

税務署は怖いですよ。

税務署は7年遡って過去の納税について話を蒸し返してきます。最初の1年2年は適当に申告しようと思っていないでしょうか?

それってカモがネギしょってくるようなモノなんです。

税務署は個人事業主から法人変更になるタイミングについて、めちゃくちゃ目を光らせています。いい加減な人が多いからです。絶対に調査くると思ってください。(必ずいい加減にやっているといっても過言ではないので追徴課税がっぽり取れることを税務署は分かっています

だったら最初から法人にしていたほうがよほど賢いです。

また法人税は軽減税率を考慮して約25%なのに対し、個人事業主なら累進課税なのでマックス55%です。これって基地外じみた数字ですよ。

利益の半分以上が税金ですよ?
バカらしいから払わないですか?ごまかすなら、本当に後から怖いですよ。

もちろん、税金の損益分岐点はあります。
単純に売り上げが低いあいだは、法人税25%に対し、個人事業主のほうがそれよりも税率が低いです。

ただそれは売上が低い場合の話です。
売上げが低い場合は、個人事業主にしていれば、25%よりも有利な15%、18%ってこともあります。個人事業主で始めたからこそ、何万円かは得したってこともあるでしょう。

売上げが少ない状態での数パーセントの違いにおびえすぎていませんか?
間違えてちょっと儲かってしまったらどうされるおつもりでしょうか?

まともに商売する気があるのなら、1年でも半年でも早く法人化して、法人としての信用を得てください。絶対にそのほうが税務調査のリスクも軽減できますし賢いです。


2) 一人でやる株式会社のデメリット
一人で発起する株式会社。
個人事業主に毛が生えた規模の株式会社。絶対にやめたほうがいいです。

株式会社は、出資者と経営者を別々にできることが最大の利点です。それができるからこそ(そのメリットを活かしたいからこその)株式会社ならOKです。

出資者と経営者が同じなら(一人親方)、まったく株式会社にするメリットがありません。

あなた様は出資者になるおつもりでしょうか?
その場合、優秀な経営者を役員として立てる必要あります。

あなた様は経営者になるおつもりでしょうか?
その場合、外部から出資者を募れますか?

もちろん、経営者兼出資者(一人親方)として、株式会社を設立することはダメなことではありません。違法ではありません。

しかし株式会社というのは、いろいろな事柄が「出資者と経営者を分ける」前提で成り立っています。

役員は延長で10年まで伸ばすことができますが、その後は必ず改選しなければいけないことはご存知でしょうか?代表者を変えろってことです。変えないと過料の制裁ありです。

一人親方でそんなことできますか?
一人親方じゃなくても、誰かに社長を譲ることができる体制ですか?

株式会社っていう名前がなんとなく信用あるから、という理由だけで株式会社にするのはハイリスクすぎることを理解してください。

また株式会社は決算を公にする(報告する)義務があります。
報告義務というのは、年間通じてこういう決算内容でした、ということを官報・もしくはネットにて公に発表する必要があるということです。(最低5~6万程度の費用もかかります)

これは強制なのでご注意ください。
そんなことを個人事業主に毛が生えた程度の規模でやり続けますか?本当にバカらしいですよ。

さきほど書きましたように株式会社は、すべてのことが出資者と経営者は別という前提で物事が成り立っているからです。


3) 合同会社はメリットがいっぱい
合同会社はメリットだらけです。上記のような株式会社にある制限は何もありません。役員の任期が無制限です。決算を公にする(報告する)義務もありません。

その優れた事業体形から、ウナギ上りに合同会社が人気あります。GoogleやApple、Amazonなどの有名どころの企業も、日本法人はすべて合同会社に登記変更を行っています。

株式会社のほうがなんとなく信用あるという神話にしがみつき、その一点だけを頼りに株式会社として設立することは愚の骨頂といえるでしょう。

株式会社のほうがなんとなく信用あるから。
これ以外の理由で株式会社にしたい理由はございますか?ないなら絶対にやめたほうが賢いです。

お金を借りる場合でも同じです。
資本金1円から設立できることになった株式会社は、株式会社という肩書だけで信用はありません。全部事項証明書を取り寄せ、資本金の額などはチェックされます。

以前は株式会社=資本金1000万円が必要だったので、そういう意味では最低限の信用があったかもしれないですが、いまはそういう意味の信用は0です。


4) 株式会社の「なんとなく信用ある」神話など、ネット社会になった時点で崩壊していることにお気づきください。

合同会社なら肩肘張る必要がありません。小さいんだけど、いちおう会社を興したんだよ~!
このテンションですべてのことに対して接することができます。ユーザーにも関連企業にも。

現代社会において企業のホームページを持つことは当然でしょう。
ホームページを持てば、会社概要ページは必須です。載せないという選択肢はありません。載せない時点で終わっています。

会社概要のページに、会社の住所やグーグルマップ、写真が載っていない時点で信用0です。

ユーザーはほぼ100%、どんな会社かなってググりますしホームページを見ます。そこにアパートが写っていたら株式会社も合同会社も同じですよ。

ホームページに会社の写真を載せない?
それは無駄な抵抗です。

ユーザーは絶対にGoogleマップなどで、会社の所在地の写真を探します。意図的に隠そうとしているほうが圧倒的に印象悪いです。バレますので。

アパートやん!

だったらホームページに

「小さいながらも合同会社という形態で法人化しました。まだ自宅兼事務所ですが精一杯がんばりますのでよろしくお願いします!」

って代表の挨拶を書いているサイトのほうがよほど信用あります。株式会社ということだけを前面に押し出し、自宅兼事務所のアパートを隠しまくっても絶対にバレますよ。そんな時代なんです。

バレた時点で、合同会社よりイメージが圧倒的に悪いです。

株式会社というだけでなんとなく信用がある、そんな時代はとうに過ぎ去っていることを理解してください。

上にも書きましたが、最後にもう一度いわせてください。株式会社のほうがなんとなく信用ありそうだから、という理由以外に株式会社にしたい理由はなんでしょうか?

ないなら、絶対に合同会社のほうが賢いです。


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